引きこもり、教会へ行く

引きこもりの僕が、どのようにして教会に導かれたのでしょうか？

はじめに

引きこもりの定義は色々あるらしいですが、僕の場合は買い物するために外に出られるタイプの引きこもりでした。但し、人と関わることは避けて。

僕は中学2年の時から、不登校を経て引きこもりになりました。
理由はもう覚えてないのですが、小学生の時までいじめられていたためなのか、精神的に弱く、ほんの些細なことがきっかけだったのではないかと思っています。

両親もどうしていいか分からず、そっとしておくことしかできなかったのではないでしょうか。妹からは情けない兄だと思われていたかもしれません。

しばらくして、妹が進学のために引っ越すことになった時に、父を嫌っていた母も家を離れることになりました。僕もまた父が嫌いだったため、母の力を借りて家を飛び出すことにしました。

環境を変えれば、何か変わるかもしれないという思いもあって一人暮らしをさせてもらうことになりましたが、結局何も変わりませんでした。

何かしようとしても、「どうせ、僕には無理だろう」と考えしまい、
そんな何もできない自分を見て、もっと自己嫌悪に陥っていきました。

これからどうなるのか。これからどうすればいいのか。
引きこもる時間が長いほど、前に進む力を失っていきました。

そして、不登校と引きこもりを経て、10年が経ったある日、
人生の分岐点が訪れました。

声をかけられる

その日は普段は絶対行かないところ、地下鉄の駅に足を運んでいました。

特に理由もなくプラプラしていたところ。。。

と、いきなり声をかけられました。所謂、「伝道」されました。

ですが、当時の僕は人が大の苦手だったので、
チラシだけ受け取ってすぐにその場を逃げるように去りました。

どこにあるの？

そのまま家に帰る途中、そのチラシを見ると、大きくゴスペルの文字が。

僕は母が家で「天使にラブソングを」という映画をよく見ていた影響でゴスペルというものに慣れ親しんでいました。

だからなのか、どうにもそれが気になってしまい、どこでやっているのだろうかと興味を持ち始めたのですが、そのチラシにはプログラムの内容はもちろんのこと、教会の名前と「駅から徒歩5分!」とだけ。

駅からどっちの方向に徒歩5分なのか？これでは分かりませんでした。
かといってさっきの人達に聞きに行く勇気も無く、とりあえず適当な方向に5分歩いてみました。

(この時の行動力は引きこもりとは思えませんね。。)

でも結局場所は分からず(当たり前だけど)、家に帰ることになりました。

そんなことを思いながら、いつものようにポストに入ったチラシにとりあえず目を通すと、、、

指し示された道

そのうちの一つに、新規オープンのラーメン屋のチラシがあり、
なんとそこには場所の目印に「○○教会」の名前が書かれていました！

とても驚きました。それと同時にこう考えました。
ここに行けば何かが変わるかもしれない、と。

何故そう思えたのかは、自分でも分かりませんでした。

そして翌日、つまり主日と呼ばれる日に、
僕は道に迷いながらなんとかチラシに書かれていた教会にたどり着きました。

今でもその時、
引きこもりだった僕が、
初めての場所ですら行くのを怖がっていた僕が、
ましてや教会に行くことができたのは、主の導きとしか言い表せません。

神様が背中を押してくれたような。そんな雰囲気でした。

さらに教会の入り口で人が掃除をしており、

と、快く挨拶をしてくださり、そのまま流れるように
教会の中へ入っていくことになりました。

この方が入り口にいて、挨拶をしてくれなかったら、
教会の中へ入る勇気が持てなかったかと思います。

2009年9月
この日、僕の止まっていた時間が動き始めました。

続く。